髀肉の嘆
ちょっとWordpressへの移行を考えていて、とりあえず手始めに一記事あげてみようと思います。
「ばくおん!」がとうとう、バイクメーカー5社協賛でアニメ化とか愉快なことになってますが、フィギュア出るじゃないですか。凛の。
ただ、このフィギュア見て、ん、なにか足りないな、と思った。
なんだろう……と思ったが、これはあれだ、おりもとみまなってけっこう下半身むっちりと肉付きよく描くタイプでしょ。
特に、5人組の中でも凛は一番ファットに描かれてる。
しかしこのフィギュアだと、太ももがすっきりしすぎではないか。
せっかく短いスカートでバイクに乗るJK、というファンタジーを描くのであれば、脚を細くしてはいかんだろうと。
シートに押し付けられて潰れる内もも肉のむっちり感を見せなければ、せっかくのファンタジーが台無しといっていい。
美女が馬にまたがるときの太ももの肉感に、周囲の男どもが感嘆を隠せないその様子を、「髀肉之嘆」というでしょ。
これは三国志「蜀史」にも書かれているエピソードであって、それこそ実に1800年という長い歴史を持つ。
馬に乗れる女人が高貴な身分であること、ゆえに馬上美人が稀であること、しかも脚の肉付きがわかる服装でいることが二重に稀であり、それがむっちり肉付きがいいとなると感嘆せずにいられない、という、深い趣を込められた言葉だ。
フィギュアのみならずアニメでもキャラデザがリファインされることだろうけど、ぜひともここは「髀肉の嘆を忘れず」の心で仕事してもらいたい。
しかしまあ、まあフィギュア原案イラストを見ると、この段階ですでに脚がすっきり目。
マンガでも、立ってる時に比べて乗車時は脚が細くなる傾向がある。
もっといえば、1巻は脚どころか全体的に太いけど(1巻81Pの4話扉絵とか特に)、巻が進むと痩せてきてる傾向も。
アニメ以前に「髀肉の嘆」は失われていきつつあるのかもしれない。
つまり、「ばくおん!」1巻と6巻を読み比べることで、「バイクに乗ると痩せる」という事実が導き出せる。
そりゃそうで、バイクは脚と腰で操縦するものだし、風に当たって体が冷えれば代謝を上げて体温を保たねばいけない。
ぬくぬくと彼氏の車の助手席で暖房当たってるような軟弱な女より、ライダー女子のほうが痩せて当然だ。
「ばくおん!」は、悪質バイクネタを面白がるライダーを振り落とし、髀肉の嘆に群がる萌豚を振り切り、今や女子向けバイクダイエット啓蒙マンガになりつつあるのではないだろうか。