bluetooth HID送信機 BUFFALO BSHSBT04BK
ヨドバシカメラでふとスマホ周辺機器を見てたら目に入った、BUFFALO BSHSBT04BKというやつ。Bluetooth HID送信機、と銘打ってある。
PCのUSBにドングルを挿しておくと、PCのキーボードとマウスがBluetooth キーボード/マウスとして、周辺の別PCやAndroid端末などに表示されるようになる。つまりPCキーボードとマウスで別端末を操作できるっていう。
余り物の古いタブレットなんかにTwitterとかLINEを表示させておいてPCの横に立てておいて、操作したい時だけひょいっとそっちに操作を飛ばせたら、PCで開いておく必要がなくて便利だ。
Windows同士だったら、Input DirectorとかSynergyのようなLANを利用して操作を共有するのがあって、以前から利用しているんだけれども、Androidはなかなか上手くいかない。
このBluetooth HID送信機なら、それができそう。
ハードは良好
これ自体がBluetooth発信機だから、PCにBluetoothがなくても大丈夫。
寸法は小さくて、USBに挿して出っ張るのは2センチ程度。ノートPCの側面に挿しても、そのまま持ち運んで安心とまではいわないけど、マウスが当たって邪魔なんてことはない。
共有先端末からは単なるHIDデバイスで、ペアリングや接続に問題は感じられず、スムーズに接続できた。
ペアリング可能台数は10台と余裕たっぷり。
手元のデバイスでは、Fujitsu Arrows Tab F-05EやFREETEL priori2のようなごく当たり前のAndroid端末はもちろん、PlayStation Vitaもつながったし、10年近く前のUMPC PBJ SmartCaddieなんかでもつながって操作できた。
PS Vitaは若干キーボードの入力がダブることがあるのと、マウスは使用できなかった。マウスはVitaが禁止しているだけ、キーのダブリは相性か何かだろうか。ともあれ、明らかに対応外のものだが使えた。
PCに挿した時点でリムーバブルディスクがひとつ現れ、その中に接続ソフトウェアも入っているので、ダウンロードやインストールの手順もなく、挿しただけで使い始められる。他人のPCを借りる時にも便利。
ソフトはやや癖あり
まあ悪くはないけれど、やや独特な操作は必要ではある。
接続ソフトを立ち上げると、こうやってスクリーンキーボードが出てくる。
ペアリングなどは、メニューの「Bluetooth」から行う。
ペアリング済みデバイスとの接続もそこから。どうせならボタン一つで繋がれば、複数デバイスを使い分けるときに便利だけれども……
キーボードは、日本語配列とUS配列、またWindows/Android/iOS/Macの4種類から配列を選べる。ただ、受信端末側でもキーボード配列設定が必要。
接続して、このスクリーンキーボードがアクティブになっている時にキーボード操作をすると、その入力は接続先へと送られる。PCで別ウィンドウがアクティブなら、PCに入力される。(接続先から戻ってくるために、いちいち接続を切る必要はない)
スクリーンキーボードをアクティブにしてALT + TABなどのタスクが切り替わる操作をすると、キーが送信されつつタスク切り替えも行われる。あまり美しい動作ではないけど、キーボード操作1回で操作をPCに戻せるので、一応よしとしよう。
接続しただけではキーボードしか共有されないが、マウスを共有したい時は、キーボード右上のマウスボタンをクリック。この状態ではPC上でマウスカーソルが操作不能になるが、戻る時はCTRL + ESC。
マウスを共有している状態で、ALT + TABなどでスクリーンキーボードからフォーカスを奪ってやることでも、マウスを取り戻せる。
まとめると、「キーひとつでPCと共有先を切り替える」という、最小限できてほしいことはできる。ただ、美しいとはいえない。
共有先が複数ある場合、それをスムーズに切り替える手立てはないのが残念。ショートカットキーで切り替えくらいできればいいのにな……
Input DirectorやSynergyであれば、「マウスカーソルを画面端に持っていく」というだけで接続先が切り替わるので、Windows同士などの環境ならそっちの方が操作性がよい。
Androidで記号の入力が食い違う場合
別にBSHSBT04に限らず、AndroidでBluetoothキーボードを繋いだ時に、記号などがキーボードの入力と食い違うことがある。これはキーボードマップが英語キーボードになってるせい。
Google日本語入力をインストールし、物理キーボードを日本語106/109に設定すれば、ちゃんと入力できるようになる。
買いか?
- キーボードを共有したい端末が複数ある場合、共有先端末をスムーズに切り替えることはできない。
- 共有したい端末がWindowsやLinuxのPCであれば、Synergyなどのソフトウェアのほうが操作性は良好。
よって、Android端末ひとつに対して共有したいだけなら、十分アリ。
古いAndroid機をPCの近くに立てておいて、フォトフレームや時計などとして使っていることはよくあると思う。そこにキーボード操作も追加できるなら、TwitterやLINEなどのメッセンジャー的なアプリも使えるなど、用途が広がる。