バジルは引っ越しました

ドラゴンクエストビルダーズについて(三人称視点の是非の話)

投稿者: 無謀庵 / 2016年2月21日 - 10:38 / カテゴリー: ゲーム

ドラゴンクエストビルダーズ(リンク先BGM自動演奏注意)を買ってやってたんですね。艦これ改の発売日過ぎてもまだ。

まあマインクラフトも好きで結構やってたんですが、Vita版マイクラはあまりにもエラー落ちが多すぎて、何度巻き戻されたかわからんくらいでいい加減耐えかねた。

それで、マイクラの優れた代用品としてのDQB、を期待してたんだけど、幾つか惜しいところがあって、私にとっては「ちまちま建築して遊び続けるゲーム」にはならなかった。

いや、面白いのは面白い。

ストーリーモードを一通りやり切るまでは、楽しい楽しいいいながらやっていた。やることが明確というか、常に誰かに「次はこれ持って来い」「これ作れ」「これ建てろ」とミニクエストを頼まれ続ける、いわゆるお使いゲーで、そのお使いをちまちまこなしていくのが楽しい。

私の知ってる国産ゲームなら太閤立志伝の楽しさに近いし、最近の洋ゲーだと、Falloutで片っ端からクエスト探して受けてこなしていく感じ(DQBは探す必要はない)。

しかしお使いパートが終わってフリービルドに入ったら、なんかちょっと急に楽しくなくなった感じがある。

まあ、操作性が悪いのだ。建築やってるとイライラしてくるくらい。

視点について

多分他の人もいうてると思うのだけど、なんでこんなゲーム三人称視点にしちゃうのだろうか。

なんか、キャラと視点の間にある壁を透過するのがコナミの特許だから、という話は聞くけど、建物に入った時の視点移動が暴れすぎてやりづらくて仕方ない。

ゲーム的には、天井がない建物にするか、十分に広くかつ天井の高い建物にすればかなり問題は軽減できる。天井なしの建物を認めてるのは、「ドラクエだから」という理屈にかこつけて視点対策だろうし、マップにプリセットされてる建物はでかくて天井が高い。

しかし自分で高い壁を建てるとなると、ジャンプしても地面から3ブロックまでしか積めない。マイクラだとジャンプして真下に砂積んで垂直に上がれるんだけど、DQBは足場積むのがやや面倒。また、足場除去に関する操作系はかなり悪い(後述)ので、足場積んでまで天井高くするのがしんどい。

私はもともと三人称視点がかなり嫌いな方なんだけど、ただのアクションゲームならともかく、ブロック建築ゲームとしてはデメリットばっかり立ってくるように思う。

デジタル処理とアナログ入力

ところで、私はPC用マウスのスクロールホイールにノッチがないやつが死ぬほど嫌いで欠陥品としか思ってないのだけど、これはなぜかというと。

Windowsでスムーズスクロールを有効にしていない場合、「ホイールが1単位入力されると、一定行数スクロールする」といった動作をする。

ノッチがあれば1単位が明確だから問題ない。が、ノッチがないと、どこまでが1単位かわからない。そもそも、ホイールに触れる前に単位と単位の間のどこにいるのかも不明だから、回すべき量が毎回変わる。回して止めるときにも、たまたま単位の境目近くで離したら、わずかな戻し方向の回転が1単位検出されたりする。

1, 2, 3, 4…と連続していないデジタル値を入力するために、ノッチなしホイールのような連続した量を入力する装置を使うから、こういうことが起こる。つまり量子化ノイズ

で、こういう問題は、DQBプレイ中にもう常に生じる。

酷い時には、LR押しっぱなしで向きをロックして歩こうとしたら、意図した方向と90度違う方向に進みだしたりする。

一番ありがちなのが、目の前にブロックを置いたつもりが、斜め前に置かれるやつ。移動もアナログ、視点もアナログ、キャラの向きもアナログだけど、ブロック位置はデジタルだから、量子化ノイズで感覚と動作が外れる。

置かれる場所のガイドが出てるだろ、といわれそうだけど、攻撃するとそれが消える。壁を壊すアクションも攻撃。壊して代わりのブロックを置く、という当たり前の操作がガイド無しになる。ガイド表示なんてのは所詮泥縄な対応で、本来は思った位置に素直に置かれるようになってるべき。

また、壊すときにはガイドなんか出ないわけだけど、おおかなづち持って山に向かい、1ブロック幅の横穴をロックなしでまっすぐ掘っていく、という操作をできるだろうか。マイクラでは極めて当たり前にやる操作だけど、DQBのシステムではこの程度の精度すら出せない。

フリービルドに入った途端に気が抜けたのは、この雑な操作性によるところは大きいと思う。

DQBの操作性がなぜ悪いか

三人称視点の利点にして難点は、移動入力をした瞬間にキャラの向きが変わること。

アクションゲームとしては、後方に現れた敵をすぐ攻撃できるので利点にもなる。魔物と戦ってる時には、DQBは別に操作性が悪いとは感じない。

しかし、ブロックをデジタルに積むゲームとしては、あまりにも方向変更の感度が高すぎる。また、視点の前方とキャラの前方が一致しないから、ズレを目視で検知しづらい。

DQBは、たまたまブロックのやや右寄りに立っていたら、少し右寄りに向いただけで、次のブロックの設置位置が斜め右になったりする。

マインクラフトでは、一人称視点だから視点とキャラの向きが一致していて把握しやすいことと、向きの変更を右スティックの振り向き入力に依っているから鋭敏すぎないことで、この問題はかなり軽減されている。

つまり、三人称視点にするから操作性が悪くなる。

DQB操作性改善提案

しかし、三人称視点が大嫌い・一人称視点でないと遊べない、という私がマイノリティで、世間はむしろ逆らしいのはわかっちゃいるので、三人称視点のままDQBの操作性を改善する案を考えてみた。

① LR同時押しの方向ロックを、90度方向固定ロックに変更

現状で、LRを押しっぱなしていると、向きが一定方向に固定される。これは悪くないアイディアだけど、斜め向いていても斜めのまま固定されるから、やっぱり「意図せず斜め前に」を回避しきれていない。

よって、押している間は90度単位、ブロックに対面する向きに固定されてほしい。

現状でも押している間は移動速度下がるから、戦闘中にやる操作のつもりでつけてるわけじゃないように思う。建築用の操作としては、斜めにロックされるメリットはあまりない。

斜めを向いていれば、壁の内側から角のブロックを積めるって利点はあるけど、そもそもそんな不自然な操作できなくてもいいし、どうしてもというなら斜め45度にもロックすればいい。

② ハンマー系武器の判定を狭く

現状、ハンマー系武器の当たり判定の幅が広すぎ、1ブロックだけ壊すよりも、ブロックの間を叩いて2ブロック同時に当てるほうが簡単になっている。1ブロック壊すのが優先で2ブロック同時は狙ってやる、というものであるべきだろう。

ゲーム中でも「おおきづちは戦闘には使いにくい」と解説が入ってるくらいなんだから、もう「ハンマーは主にブロック破壊用」と明確に、幅0.3ブロック分とかの狭い判定でいいように思う。あるいは、モンスターとブロックで判定幅を変えてもいい。

壁を登るために、壁面にブロックを階段状に置いていくような操作をゲーム中で解説していながら、その壁に隣接した1ブロックを壊すのに神経を使うような操作性なのは変な話。

採鉱とかは1ブロックずつじゃ効率は落ちるけど、回転斬りで一気に周囲を破砕できるんだから別にいいでしょ。

また、縦方向の当たり判定も変に大きくて、足元前方のブロックを壊そうとしているのに真下が壊れ、屋根から転落するようなこともしばしば。

ハンマーの縦方向の判定を狭くする、Rボタンで見下げる角度を浅くする、足元は壊せないとルール化する、といったところが対応策になるだろうか。

③ やっぱり一人称視点に直す

上の2点は、三人称視点にしているせいで操作の精密性が失われる部分をフォローする案。抜本的には一人称視点にすべきだ。

三人称視点がいいって人が日本には多いんだろうけど、メタルギアとかモンハンあたりに慣れてるだけのことでしょ。子供は一人称視点のマインクラフトを平気で遊んでるのだから、慣れの問題に過ぎない。

DQBのようなブロック積みゲームに三人称視点が不適なのは上に説明したとおりなのだから、正しく一人称視点にするのが抜本的対策。

こき下ろしたけど

ストーリーだけで十分RPGとして楽しめたので、別に買って損したゲームなんてものではないです。

三人称視点が好きなら、さらに楽しい建築ゲームとしても遊べるわけで、ぐっとコスパが上がる。

私はサターンから一気に飛んでXbox360で次にVita、と極端なゲーム機遍歴なもんで、長らく日本のメインストリームなゲームってやってないの。テイルズシリーズも触ったことないし、メタルギアもモンハンもエースコンバットもグランツーリスモも知らない。

私が日本人にしちゃラジカルな一人称視点主義者なのも、3Dゲームに洋ゲーFPSやRPGから入った影響も大きい。少なくとも日本人ゲーマーの主流ではない。

SFCのドラクエ5以来のドラクエは、なんか微妙にとぼけたような台詞回しが懐かしくもあり、またドラクエのそういう部分をことさら強調するメタなネタもまた素直に楽しめた。こういうのに食傷してないのは、長らくドラクエに触れてなかったメリットかも。

 


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