バジルは引っ越しました

Lavie Zのファン異音対策と、放熱シリコーンゴムシート

投稿者: 無謀庵 / 2016年3月8日 - 00:35 / カテゴリー: PC

Lavie Z、特に初期の2012年式は、

というポピュラーな故障モードがある。うちはすでに上のふたつはやってたんだけど、ついに最後のひとつも発生。

ファンがもう、ガーっと音を立てる。うるさいし、多分冷却能力も落ちてるんじゃないかな。

異音対策

検索するとヒットしたblogであるFULL STEAM AHEADさんのこの記事に、ファン異音の直し方について解説がある。私がやったことは全く記事の通り。

まず裏蓋を開けるのは、ネジ外すだけなので省略。心配なら前の記事参照。

Lavie Zクーラークーラー部はこんな感じ。銅の熱伝導ラインは、ファンの上カバーと接着されているので、外すときはいっしょ。CPU回りの4つと、ファンの上カバー4つのネジを外し、ファンの排気口側で両面テープで止められているのを慎重に引き剥がす。

Lavie Zファン埃結構ファンに埃が詰まってしまっていた。古い歯ブラシで掃除。これが完全に詰まるくらい埃だらけだと、熱暴走したりするとか……。喫煙者が使ってたりするとそうなったりもするかも。

100_2259カバーの下にはこういうファンブレード。

LavieZファン軸

ファンブレード外すとこんなの。真ん中の穴にファンの軸が入る。その軸にちょっとグリスを注す。私はとりあえず、手元にあったリチウムグリスを使った。

結果は良好で、CPUに負荷をかけても主に風切り音が聞こえる程度という静かさに。低回転時はごく静かになった。

が、ちょっと気になったのは、この作業をするために一旦、CPUからクーラーを外さなくちゃいけない。当然、サーマルグリスは塗ってあるのだけど、一度剥がしてしまうとそのまま付け直すのは不安がある。

放熱シリコーンシート

SiliconeSeatで、秋葉原でグリスを買おうとしたところ、何やらこういうものが売っていた。Coppermineのリテールクーラーに貼ってあったシートを思い出したけど、ああいうのだろうか?

ちょっとどういうものか、実験的に購入してみた。

これを、Lavie ZのCore i7-3517Uくらいの大きさに切って、ヒートパイプとCPUダイの間に挟んでネジ止め。

それでLavie Zを立ち上げてみると、なんかちょっと、あれ?

CPU負荷をかけるとキーボード左上あたりがかなり熱くなるのが、生温い程度にしかならない。

温度監視ソフトを起動してみると、CPU温度はアイドル時で56度ほど。CPU負荷をかけると一気に85度まで跳ね上がる。負荷をかけ続けると、クロックが2.8GHzから時折800MHzまで落ち、また戻るという動作を繰り返している。

いつも性能指標にしているdistributed.netのクライアントで、OGR-NGのベンチマークを取ると、以前67Mnodes/sだったのが63Mnodes/sに落ちた。

これは、ちゃんと伝熱できてない感じ。

外してみると、ほとんど潰れず(少し押し付けた型が付いている程度)きれいな状態で、ひょっとすると再利用する前提で使うものなのかも。

Core i7-3517Uは、ほとんど鏡面のきれいなダイが露出してるけど、このシートはもっと表面に凹凸が多いようなパッケージのLSIに使うものなのかも、とも。

熱伝導グリス

ThermalGreaseで、オーソドックスなサーマルグリスに切り替えてみると。

アイドル時の温度は56度から47度へ低下。

CPUに負荷をかけても、急激には温度は上昇せず、10分位かかってやっと85度に到達。断続的にクロックが低下する動作も、すぐには発生しなかった。

distributed.netのベンチマークも、66.5Mnodes/sまで回復したので、おそらく以前の67Mnodes/sとの差は常駐アプリを増やした影響。

なにより、キーボードの左上が熱い。

 

これが本来の性能、ってことで。

グリスをもっと高性能なものにすると温度が下がりやすくなるかもだけど、果たしてクーラーの方にそこまで冷却性能があるかどうか?

まとめ

Lavie Zのファン清掃・注油は、サーマルグリスを用意してからやりましょう。

ひとつ疑問なのは、Core i7-3517Uは定格クロック1.9GHzのはずだけど、負荷かけたらTurbo Boostが効いて2.8GHzまで行っちゃう(シングルスレッドなら3.0GHzまで)し、中程度の負荷だと800MHzから3.0GHzまでリアルタイムにふらふら動くので、一体1.9GHzとは何を指してる数字なんだろ。熱設計上のこととかかな。

 


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