バジルは引っ越しました

大洗訪問(1)

投稿者: ise / 2016年3月24日 - 02:46 / カテゴリー: アニメ, 徘徊記

念願であったガールズアンドパンツァー(以下GuP)の舞台となった茨城県大洗町へ行ってきた。

 

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3年前にネットでこの看板を見たときには風俗の看板にしか見えない、とのたまったのだがその時はまさか自分が聖地巡礼なんてやることになるとは思っていなかった。

 

さて、大洗への交通手段だが名古屋-水戸の夜行バス直行便が昨年8月から運行が始まったのでそれを利用した。ありがとう茨城交通。

新幹線だと始発に乗っても到着が昼前になるのだが、夜行バスであれば8時前には水戸へ到着する。8時間ほどバス内に拘束されるがどこでも寝られる私にとっては全く問題にならず。寝て起きたら到着しているというのは素晴らしい。感覚的には移動時間ゼロ時間である。

バス停が名古屋駅太閤通口とのことだったのだが、バス会社、ツアー会社が軒を並べる中でこの茨城行きのバスだけがやたら離れていたところにバスを停車しておりwebにもどこにも詳細な案内が見当たらなかったのでバス出発5分前までバスが見つからず肝を冷やした。これ絶対乗りそびれる人おるやろ。

ともあれ無事に乗車できたバスは平日ということもあってか隣り合う席に乗客はおらず2席広々と利用できたため途中何度か目が覚めたが十分な睡眠を得られた。電源、トイレ、ブランケットなど装備は必要にして十分。片道7000円という金額も嬉しい。水戸駅に到着した時点でさほど疲労感を感じていなかったので帰路もこのバスを利用しようと決めた。

ちなみに、往路のバスでキミら明らかにガルパンさんやろという若者らが1組と1名いたが案の定大洗まで一緒だった。そして1組は復路のバスまで一緒、1人は宿泊先まで一緒だった。

 

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大洗駅外観。GuPのキャラデ、杉山功氏の絵である。

 

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駅舎の中には観光案内所があってこれもまたGuP一色である。

こちらの開店は9時からということで駅到着時にはまだ空いていなかった。後で寄ればよかろと思っていたがこれが後悔することとなる。

 

今回の観光のアシはホテルで貸し出していたレンタサイクル。20インチ折り畳み自転車、外装6段変速付き。路線バスも検討したが時刻に縛られるのが苦手なのと、食べ歩きすること前提だったので少しでも体を動かしておきたかった。

そう大きくない町なのでこれで十分なのだがサドルが十分に上がらないのは身長が178cmの私と183cm無謀庵さんには少し厳しかった。それとバスケットもついていたが、マチが少ないので路面の衝撃で荷物が飛び出しそうになりあまり使いものにならなかった。ただ、ホテルのレンタサイクルは貸出時間の融通がかなり利くのでそれはとてもありがたかった。あと、折りたたみ自転車であることは自転車が出先でパンクなどのトラブルが発生した際にバスや他の交通手段に載せて戻ってきやすいということを考慮しているのかもしれない。

駅のレンタサイクル、あるいは自転車店のレンタサイクルであれば26インチ3段変速ループ(ママチャリ)だったので身長高い人はそちらを選んだ方がいいかもしれない。フロントホイールにホイールカバーを装着しキャラクターや戦車の絵が載った、いわゆるプチ痛チャリである。どうせならば車体をオキサイドレッドやデザートピンク、オリーブドラブなどの戦車色に塗って大洗や黒森峰のステッカーを貼ったらソッチのほうがウケいいのではないだろうかと思ったがプリントされたホイールカバーを前車輪に装着することと比べると手間が掛かり過ぎる。却下。ホイールカバーがフロントなのは美観と、掃除のしやすさと、装着の手間の少なさからだろうが風が強いともろハンドルをとられるのよね。前輪ディスクは。

 

次回はコレを持ち込んで箱乗りでまわりたい。あ、2人乗りはだめか、そうか。

 

 

「大洗の食」

そもそも大洗に興味を持ったきっかけはGuPだが、訪れる決め手となったのは食の充実である。旅の楽しみといえばやはり食。

夏の岩牡蠣、冬の鮟鱇だけでなく鹿島灘の蛤、涸沼の蜆といった底物や白魚、カジキマグロなど魚介類がとても充実していると聞いていたのでこれに関しては十分に下調べをして臨んだ。

そんな大洗で一番インパクトがあった食べ物がこれ

 

 

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たかはしのみつだんご

通常みたらし団子は上新粉で作るがこれは小麦粉で作られている。焦げ目がつかない程度にふんわりと焼かれており、その上に甘ダレときなこがふるわれていた。これが不思議と軽い触感でペロリと食べられる。1本しか食べなかったが3本くらい簡単に入りそうである。今になってもっと食えばよかったと後悔することしきり。お土産にもできるそうなので次は是非持ち帰りたい。

 

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うすやの串カツ

お店に入ると女将さんが「アリクイ揚がったよー」っていうのでアリクイは食用だったかと2秒ほど考えてしまった。

衣は硬めでスナック感のある歯ごたえがよろし。他にもいろいろな串揚げ食えるそうなのでその辺も次は試してみたい。

名刺交換を申し出ると快諾していただき、あら自転車の人? 自転車ならあれね、ロングライダース。と言われた。

大洗は自転車で訪問する人もきっと多いのだろう。そういえば私の友人も自転車で来ていた。

ただ、私は実はロングライダースのことをあまりよく知らない。

 

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森屋菓子店のシベリア

カステラで餡子をはさんだような食べ物。嵩の割にしっかりと腹持ちがいい。

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この森屋さんは河西忍の看板が置いてあり店内もファンから寄せられたグッズが所狭しとならんでいた。缶バッヂももちろん河西忍のものがあったがあえてこちらをチョイス。ネタとして面白いというか、こういうことにどこか気恥ずかしさが出てしまうのだ。あと、最近まで河西ってカサイって読んでたがカワニシって読むのな。カワニナみたいだ。

 

 

大洗の曲がり松商店街では他にもブリアンのガルパン(パン=bread)やカワマタの肉じゃが、かじまのカニコロッケなど食べたいものはたくさんあったが今回は叶わず。どだい1日か2日かそこらでこの町をくまなく廻り尽くすのは無理だろう。

 

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まいわい市場のあんこう焼き。裏はみぽりんだった。ちなみに私はみぽりんというと中山美穂を思い出す世代だ。

中身は芋餡。普通の小豆餡もと豆乳カスタードもあったが友人に「芋餡、絶対に芋餡一択」と言われたので、よろしいならば芋餡で。

芋餡だし甘さ控えめと思ったらしっかりと芋の甘さが引き立っていて美味かった。これも2コくらい軽く入りそう。

まいわい市場が軒を連ねる大洗リゾートアウトレットではほかにも戦車クレープやサツマイモアイス(1話の最後に食べてたやつだろうか?)なんてのもあったので今度はそれも食べてみたい。

 

 

 

 

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初日の昼はブロンズの鉄板ナポリタン1250リラ

12時半くらいに到着するとすでに平日にも関わらず行列が。

女将さん一人で回しているようでとても忙しそうだったが、笑顔を絶やさない素敵な接客だった。私もかくありたいと思う。

アンチョビこと安斎千代美は愛知県出身でイタリア人が創始者の栃木の学園艦であるアンツィオ高校に入学した、という設定であればこのナポリタンも納得である。スパゲッティーニは中太1.7mmくらいだろうか。卵は絶妙の半熟。トマトソースは酸味と甘みが強めで結構ずしんと来る。これ一皿で満足しきってしまうので夕食の内容が決まっているようであれば食べる時間などを上手に調整したいところである。

平日であっても開店少し前に並ぶくらいがちょうどいいのではないだろうか。なお、相席は必須なのでそのつもりで臨むように。

 

 

 

 

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大洗ホテル初日の夕食

ハーフバイキング+あんこう鍋+あんきも&あんこう共酢のコース

写真はないが常磐牛のビーフシチューがすこぶる美味かった。あれをご飯にダバーっとかけたらたいそう美味かろう。

あんこう鍋はどぶ汁のコースにしようかと思ったのだが今回はどぶ汁風あんこう鍋。濃厚肝味噌仕立てでとても美味しかった。土産に買ってきた鮟鱇で自宅でも2回ほど試してみたがこの味には及ばず。やはり鮮度、肝の鮮度がキモだろうか。肝だけに。

 

 

この記事を書きながらふとGuP8話を見ていたときのことを思い出した。

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西住「あの、話って」

角谷「まーまーあんこう鍋でも食べて」

小山「会長の作るあんこう鍋は絶品なのよ」

角谷「まず最初にあん肝をよく炒めるといいんだよ。そこに味噌を入れて」

西住「いや、鍋の作り方はいいですから」

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どう見てもあん肝を炒めた様子はない。水炊き風味である。トドメにポン酢まである。

話の流れからすればこの鍋は会長(角谷)作だが説明と違うものが食卓に上がっている。西住殿味噌が苦手だから水炊き風にした? いやでも一話で鯖煮定食頼んでる。でも鯖煮というたが鯖の味噌煮とはいうてないな。

謎は深まるばかりである。是非演出と作監にこのシーンの意図について伺ってみたいものである。

と、思ったらこんなのみつけた

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BD/DVD4巻のブックレット

格好からして8話のそれだろうか。ちゃんとあん肝を炒めてらっしゃる、そしてポン酢。

私は考えるのをやめた。

 

 

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2日目の昼食 大洗マリンタワーのPanzer Vorでサンダースバーガー

タワーの2階と聞いていたが地上数十メーターが2回とは思わなかった。ここも平日にも関わらず行列

サンダースは長崎の学校なので佐世保バーガー的なものを想像していたらパテがまさかのスパム

たまごとベーコンとソーセージとスパムである。スパムスパムスパムスパムスパムおいしいスパム。

これは、サンダースバーガーというよりむしろうさぎさんチームバーガーである。

気になった人はBD/DVDの2巻を購入しよう。映像特典だ。

 

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2日目の夕食はティーガーⅠが目印の栗崎屋という寿司割烹

暖簾をくぐると観光客向け、というよりも地元民向けのお店といった雰囲気。

戦車寿司なんてのがあったりするあたりガルパンさんはウェルカムらしい。

時価ではなくちゃんとメニューにお値段が表記されているのでお財布に自信がない人も安心していいだろう。

海鮮丼 or お任せ十貫 or 地魚十貫+ あんこう鍋(小鍋仕立て)はリーズナブルでボリュームあるので日帰りお一人様にはおすすめ。

 

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あんきもと、燗で一合

月の井かと思ったらなぜか吉乃川

ご主人が新潟に所縁のある人かとおもったら創業当時から付き合いがあるので、とのこと。

その後月の井を一合もらったが、味はとんとん。燗で飲むなら吉乃川のが美味いかも。

写真を撮り忘れたけど北寄貝の造りももらった。北海道ではなく鹿島灘で揚がったらしい。

おすすめはと尋ねると穴子の一本焼きというのでこれもお造りで。身がホロホロと柔らかく口の中で解ける。

けっこう量があったのでおっさんらしく隣に座ってた若いガルパンさんに一つどうかねと勧めてみたが丁重に断られた。滋賀県から来ていたらしい。大洗は今回で五回目だとか。

板さんに話しかけられて大洗へ来た理由やどこから来たかを答える。

そう多く答えられる引き出しがなかったので無難に躱す格好になったが、今にして思えば食い物が美味そうだったから、というところまで言えたなら向こうももっと張り合いがあったかもしれない。

 

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地魚十貫

真鯛*2、ヤリイカ*2、河豚、鯵、小肌、穴子*2

しまった穴子が被った。

今にして思えばカジキマグロと鮟鱇の握りも別で頼むべきだった。

 

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地魚の話になり、ウチの地元も蛤は名産だ、鹿島灘の蛤の酒蒸しはできないかと聞いたら今日は冷凍ものしかないからおすすめできない、となるほど残念。そのかわりというわけだろうか、サービスで蛤の吸い物を出してくれたた。身は厚くて粒が大きい。味も濃い。冷凍でこれなら生はもっと美味いのだろう。

そして最後に蜆の味噌汁を出してもらったがこれが絶品だった。

蛤同様身が厚くふっくらして柔らかく味も濃い。蜆の身など出汁でしかないという認識だったがこれは残さず毟って食べた。砂抜きも完璧で〆の一品として素晴らしい出来だった。

これだけ食べて6千500円くらいの会計なら十分リーズナブルといっていいだろう。大洗最後の食事として満足いくものであった

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食を第一の目的として今回の旅行に踏み切ったわけだが、結論としては想像していた以上に充実しており、想像以上に廻りきれなかった。ガルパンのキャラクター立て看板がない店でも美味い店は相当あるそうなので今度はそこへも行ってみたいものである。聖地巡礼と言いながらただの食レポになってしまっているのだが、目的の半分はこれなので仕方あるまい。

 

 


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